ESG投資|単なる社会貢献ではなく世界が注目する投資方針です!

まずESGとは、E(environmenr/環境)、S(social/社会)、G(covernance/統治)の3つのキーワードから頭文字を取った造語のことです。

  • E(環境)…いわゆる環境保全への取組等を評価(例:地球温暖化や公害対策)
  • S(社会)…主に労働環境への取組等を評価(例:ワークライフバランス、女性の活躍)
  • G(統治)…組織構造や体制の健全性等を評価(例:透明性の確保、役員の体制)

そしてESG投資とは、従来の投資指標(利益率等)だけを見るのではなく、上記のようなESGの観点を判断基準に加えて企業を評価し、利益を追求していく投資手法のことを言います。

現代社会において、この3つの視点を企業の取組方針に加えることで、より長期的・持続的な成長・企業価値の継続的な上昇が可能になるという考え方が世界中で広まりつつあるようです。

元々は国連による世界の機関投資家への呼びかけがきっかけとなり、現在では日本を含む世界中で取り組まれ始めています。

三菱UFJ信託銀行は投資対象を環境・社会・企業統治に対する姿勢で選ぶ「ESG投資」の包括的な指針を策定する。従来、国内株式が中心だったESG評価の対象を、外国株や債券などの全資産に拡大する。ESGの観点から問題のある銘柄を運用の対象から外す「投資除外」の基準も明記する。ESGの関心が高い海外の投資家にアピールする。新指針は「責任投資ポリシー」で、7月1日から発効する。引用:日本経済新聞

このように日本においても、着実にESGの考え方は浸透してきています。

なんでESGに力を入れると企業価値が上がるの?

上記の説明文からも分かるようにESGの取組内容をみると、どれも従業員やその家族、また社会全体にとっても良いことで、有難いことだなと感じられることと思います。

しかしこのようなESGへの取組が、果たして企業の長期的な成長に繋がることになるのでしょうか?これらの対策を進めることでお金もかかり、むしろ利益が減ってしまいそうではありませんか?

実は、「ESGという考え方は単なる慈善事業や社会貢献というだけではないから」企業価値の向上に繋がると考えられるのです。

ESG投資の考え方は、慈善事業・社会貢献だけを目的としていない

前提として、ESGというのは「慈善事業」「社会貢献」に主眼に置いたものではないんですね。

ESGへの取組を通して、企業は財務情報からは見えないリスクの排除・また社会が求める責任に応えることで、それ自体をビジネスチャンスに繋げたり、また長期的な信頼獲得に繋がることでリターンの増大が見込めると考えるという所がポイントです

かぶと

良いことをすると回りまわって自分に返ってくるって感じだね!

ESG投資の具体的な事例をご紹介します

実際に各企業の取組を見てみることにしましょう!

◆E(環境)◆ 王子ホールディングス

王子ホールディングスは100年以上、製紙分野を軸に成長を続けるグローバル企業です。

企業の特徴として、広大な森林面積を所有しているという点が挙げられます。
「木を使うものは木を植える義務がある」という考え(参考:王子ホールディングスHP)に基づき、植林にも力を入れ持続可能な成長戦略に取り組んでいます。

環境を守ることが自社の長期持続に繋がるという考え方は、まさにESG投資の基本とも言えるでしょう。

◆S(社会)◆ 丸井グループ

丸井グループも企業HP 等において取組実績をESGデータブックとして公開しております。

実際に2008年頃から残業時間を年間【40時間程度/人】まで削減に成功し、自己都合退職率も約7%から約2%まで改善に成功しています。

このような点からも、優秀な人材の確保につながり、結果としてより良い経営を持続出来る可能性が高まりそうですよね。

◆G(統治)◆

統治については、イメージのお話になりますが不祥事の予防と言うとわかりやすいでしょうか。

近年、なんとなくニュースを見ているだけで企業不祥事のネタが飛び交っているように感じます。

ESGの一環として、全社的に施策を行っていればそもそも問題にならなかったようなトラブルで余計な対応に追われ、さらにメディアに取り上げられてしうよなことになれば、大変なイメージダウンです。

大きな問題になる前に、不安の種は解消しておきたいですよね。

さて、このようなところで、なんとなくESG投資の目的・目指す所の雰囲気は掴んでいただけたと思います。

ESG投資の戦略・手法

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次に、実際に投資活動をするにあたって、機関投資家等はどのような手法を用いているのか

簡単にご紹介したいと思います。

主に使われている戦略タイプは以下の7つがありまして、GSIAと呼ばれる国際組織によって分類されているものです。

※参考:GSIA(じーえすあいえー)とは – コトバンク

1.ネガティブスクリーニング

社会的にネガティブと見られ、倫理的にも問題になりやすい特定業種の企業を投資対象から外すという方法。

例えば、たばこ・アルコール・ギャンブル・武器類等の業種が選ばれやすいセクターと言えます。

2.ポジティブスクリーニング

こちらはシンプルに、ESGの観点でより評価が高い企業に投資するという方法。

環境基準、労働者の扱い等、各項目に基準を設け評価していくという作業を行います。

わかりやすくていいですね。

3.規範に基づくスクリーニング

ESG分野での国際的な基準を用いてスクリーニングしクリアしていない企業を投資対象から外すという方法。

ポジティブスクリーニングと比べて比較的多くの投資先が対象として残りやすくなります。

4.ESGインテグレーション

投資の意思決定までの過程に、財務情報と同様にESGの分析を組み込むという方法。

将来的なリスクや長期リターンを計る上で、積極的にESG情報を活用します。

スクリーニングで省くだけの場合と比べて、よりESG評価を重視した戦略と言えます。

5.サステナビリティテーマ投資

サステナビリティ(持続可能性)を前面に押し出している企業に限定して投資を行う方法。

「エコファンド」「太陽光発電ファンド」のようなイメージです。

6.インパクト型

環境的・社会的インパクトを重視し、比較的小規模ながらも環境・社会に貢献する技術サービスを提供する企業に対して投資を行う方法。

性質上、非上場企業などが投資対象になりやすいようです。

7.エンゲージメント・議決権行使型

株主として議決権を活用し、企業に対してESGへの取組や案件に積極的になるよう働きかける方法。

議決権行使や情報開示請求によって声を上げていく事でESG推進を目指します。

おわりに

ESGという、今後のグローバル社会において欠かせない重要な視点について取り上げました。

大手の投資機関等も採用されている方法論でありますし、大手の投資対象から外れてしまえば、実際に株価が上がりにくくなるようなデメリットも発生する可能性もあります。

銘柄選定の際には、一つの見方として覚えておくと面白いですね。

目先の利益だけに振り回されず、真に長期的な成長を考えることも時として大切なのかも知れません。

かぶと

今回は以上です。おつかれさまでした~

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